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黒玉(クロダマ) [楽]

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密を避けるため、今年は軒並み花火大会が中止になりました。多く方が犠牲となり、家族や友人を失って悲しんでいる方々が大勢いるのだから自粛すべきと中止が相次いだ東北大震災の年と同じです。
私の幼少時代、地元の花火大会の日には通常運行している定期バス路線とは別に各地域から海岸に直接向かう臨時バスが走っていました。海から少し離れたところに住んでいた私たち家族もそのバスを利用して開始時刻の何時間も前に会場入り。できるだけ見やすい場所を砂浜に確保し、家から持っていったおむすびを頬張り麦茶を飲みながら花火が上がるのを待っていました。中学高校に通う頃には家族とではなく友人たちと海岸へ。花火を見るというより焼きとうもろこしにかじりつき、打ち上がる花火の音と見物客の歓声をバックミュージックに現在の海の家ではみかけないスマートボールや射的、金魚吊り、ヨーヨー吊りに興じていました。結婚後、子供が小さい頃にはベビーカーを押して海に向かい昔のように潮風を受けながら砂浜で花火そのものを楽しみ、時には昔と異なり様変わりしたお洒落な海の家のテラス席で優雅に花火鑑賞したものです。子供が成長して親と行動を共にしなくなったここ何年かは途中のコンビニで焼き鳥やビールを調達しながら奥様とテレテレ歩いて海岸に向かい、地元発祥の有力スポンサーがついて華やかになった花火ショーを見ることが私の夏唯一の娯楽となっていたような気がします。
今年はコロナの影響による花火大会中止で花火師や花火製造会社だって仕事がなくなり大打撃を受けているはずです。そうした状況下、様々な人たちが知恵を出し合い協力し、三密予防策のため告知なしではありますが、各地で突如花火が打ちあがり住民を喜ばせてくれました。観る人の誰もが来年は何も気にすることなく、もっと長い時間楽しみたいと思ったに違いありません。超短時間であっても空を見上げる人々を感動させることができる花火の力は本当に偉大です。
一方永田町では、デジタル庁創設、携帯電話料金大幅値下げ、不妊治療の保険適用等、菅新政権は、これまでの新政権誕生直後同様、大きな花火を次々と打ち上げています。
 威勢よく あがれど開かぬ 花火かな
国民のひとりとしては、せっかく上げたのですからみんな綺麗に華開かせて欲しいと願うだけです。

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