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お馬さんの話 [楽]

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週末に菊花賞があります。皐月賞、ダービー、菊花賞を制した馬を三冠馬といいますが、これまで7頭しか誕生していません。さらにデビュー以来一度も敗れることなく無傷で三冠馬になった馬は2頭だけ。その1頭ディープインパクトを父に持つコントレイルに8頭目の三冠馬、3頭目の無傷の三冠馬、さらに史上初の親子無傷の三冠馬の期待がかかっています。波乱よ起きろ、私の願いです。
さて、三冠馬の1頭にオルフェーブルがいます。彼は三冠馬となった2011年、年末の有馬記念も制しましたが、それを成し遂げた馬はこれまで3頭しかいません。凄い馬なのですが、彼の場合その凄さが異彩を放っていたようです。私は彼が三冠プラス有馬記念を制した翌年の初出走レースをテレビで偶然見ていました。当てても100円馬券が110円にしかならないほど(1億買えば1000万円儲かるのですが)彼の人気はもちろんダントツ。誰もがどんな勝ちっぷりをみせてくれるのか期待していたことでしょう。ところが彼の走りは最初からいつもと違っていたようです。これまでは終盤までは馬群の中ほどに身を潜め、最後の直線で飛び出していくレース展開が常だったようなのですが最初から先頭集団に。実況するアナウンサーもその異変に気づいていたようでした。その後も猛スピードで飛ばしレース中盤の向こう正面でトップに立ってしまったのです。その際のジョッキーの動きは素人の私がみても不自然でとても慌てた様子でした。トップに立った彼はレースが終わったと思ったのか、騎手に制されたからなのか急速にスピードダウン。故障したのではと実況アナウンサーも興奮気味に異変を伝えます。そんな彼のすぐ横を他の馬たちがもの駆け抜けていきました。その光景をみて「あれ、まだレースは終わってないの?」と思ったのかどうか、彼は再びアクセル全開で走り去っていった馬たちを追い始めたのです。そのスピードは圧巻、フェラーリと軽トラが同じサーキットで走っているようなもの。大回りとなる外側にコースをとりながらもあっという間に馬群に並びそして追い越し、正面スタンド前では馬群から抜け出していた先頭の馬に肉薄したのでした。これで先頭にたってゴールしていればマスコミは大騒ぎだったのでしょうが、結果は惜しくも半馬身差の2着。それでも3000mのコース上で、一旦はトップになり、その後失速したのにそれから巻き返しての2着はご立派でしょう。失速がなかったら数十馬身差、ぶっちぎりのレースだったのかもしれないのですから。レース後の解説者のお話に競馬素人の私は驚きました。いわれてみれば当たり前なのですが、出走する馬たちは今日のレースで何m走るのかを知らないというのです。確かに「今日は1600mだから最初から飛ばすでえ」「3000mの長丁場やから最初は様子見で行きまっせ」などと馬の耳元で囁いているジョッキーの姿がテレビに映し出されたことはないでしょう。朝食で供されるグリコならぬ人参1本が300m、それを10本食べさせれば3000mと、人参の数で馬とコミュニケーションをとっている調教師がいるのかもしれませんが。
大本命オルフェーブルが2着に終わったことで、その日のWIN5(5レースの1着馬を当てる馬券)では当時でJRA史上2番目、100円が2億円近くに化ける配当がついたとか。このオルフェーブル、やはり何かをもった? 何かに欠けた? 異色の馬だったのかもしれません。ところでいつも重賞レースにだけ参加してJRAに貢献している私ですが、週末の菊花賞、あがりの少ないであろうコントレイルは除いて勝馬投票券という国が認めた賭博券を買うでしょう。

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