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こどものひとこと [楽]

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私には娘がいません。息子がふたりいるだけです。
今にも粉雪が舞い散ってきそうな土曜の午後、スーパーで買い物をしていたら、小学校一、二年生の女の子が私の方に走ってきながら叫びました「パパ、ラムネ買って」。私はパパではありません。背後にいた私より相当若いお父さんにいったのです。「こっちだよ」とパパは娘に手を引っ張られてお菓子売り場に連れていかれました。店の構造上レジに行くにはそこを通らなければならなかったので、私も菓子売り場に行きました。すると先ほどの女の子がパパに交渉中。「ねえ買って、いいでしょ」「○○は、こういうお菓子が好きだなあ」。交渉成立、パパの答えはイエスでした。そこへ他の売り場で買い物をしていたであろうママが合流。パパの合意を得たことを笑顔で説明する娘にママは冷徹な一言を浴びせました。「今日は買わないわよ」。冷凍食品売場でもないのにお菓子売り場の空気が一瞬凍りました。娘よ大声で泣き叫べ、もしくはママを思いっきり罵れ、私の願望に反し「だってパパはいいって」。娘はママを説得するかのようにやさしくいいました。「パパがいってもだめなものはだめよ」口調はソフトでも母は強し、娘の要求は一蹴されたのです。女の子はそれ以上何もいいません。パパは娘を軽々と抱き上げ、レジに向かいました。パパの肩越しに見えた女の子の表情から悔しさも悲しさのかけらもみうけられません。逆に「だめだったか、仕方ない」と満足そうな笑みを浮かべているように見えたのです。何かほのぼのとした短いドラマをみせてもらったようで、私の心も少しばかりあたたかくなりました。
私が息子をだきかかえた時の思い出といえば、外食時、幼稚園児だった息子がいうことをきかないのでお店の外へ連れ出したときのことです。観光スポットにも近く、人通りの多いその場所で、息子は私の腕の中で暴れ、必死の形相で叫んだのです。「誰か助けてくれー」。

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