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セラピードッグ [何か変]

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盲導犬のように人のために働いてくれる犬として、セラピードッグがいます。介護施設や障害者施設、病院、学校などに派遣されて入所者や患者さん、子供たちの心のケア、癒しに役立ってくれているそうです。動物介在療法といわれる立派な治療法なのですが、重責を担うセラピードッグは盲導犬のように様々な訓練をうけてはいるものの、派遣先で何をするわけでもありません。ただお年寄りや患者さんのそばにいるだけ。存在そのものに癒しの効果があるのでしょうが、それ以外にも人には弱い者の力になってあげなくてはという思いがいくつになっても、どんな環境下にあってもあるようで、セラピードッグに接することで、この子(犬)のために今日もがんばらなければ、元気にならなくてはという気にさせるのだとか。表情の乏しかったお年寄りに笑顔が戻った、脳梗塞で倒れ歩くことを諦めかけていた患者さんがリハビリに励み歩けるようになったなど、その効果は実証されています。古代ローマ帝国時代にも傷ついた兵士たちに乗馬させることで心理的・肉体的機能向上をさせていたといいますから、旧くから動物は人が生きていくうえでなくてはならないパートナーだったといえるでしょう。
一方その愛すべきパートナーを自らの勝手な理由で捨てたり、置き去りにしたり、保健所に持ち込む人間もいます。環境省の発表によれば2018年に日本国内で殺処分された犬や猫たちは4万匹弱(内5分の1が犬)とか。40年以上前の1974年の120万匹に比べれば大幅に減少しているといえるでしょうが、それでも毎日100匹以上の犬や猫たちの命が人間の手によって奪われているわけです。日本でセラピードッグになる犬は血統書つきの名犬ではありません。捨て犬や殺処分寸前だった犬が大半、中には被災して家族を失った犬もいるそうです。殺処分などせずに彼らすべてをセラピードッグとして育成できたら救われる人間も相当数増加するでしょう。でもそこにはセラピードッグを育てる施設やトレーナーが足りないという大きな壁があります。費用も当然かかります。盲導犬の数でさえまったく足りず、ボランティアや寄付金で施設がなんとか運営されているのですから、この国では期待する方が無理なのかもしれませんが。票に結びつく無駄な橋は架けても、人と、人に生きる希望を与えてくれる動物との架け橋には注目もせず微々たる予算しか与えないのが残念ながら日本の現状のようです。
政治に限らず世界中のあらゆる指導者・リーダーのそばにいつもおだやかなセラピー犬がいれば、地球はすぐに平和になるかもしれません。

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