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中期高齢者のハローワーク [楽]

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ときは1975年、バルセロナからバスで3時間近くかかるスペイン人の友だちが住む山間の村を訪れたときのこと。友人は多くの村人たちから私がどこの国の人か、さらに男なのか女なのかと尋ねられたそうです。目はぱっちりしている上に顔立ちは可愛らしいし、美しい項(うなじ)が隠れる程度に髪の長かった私をみて男女の判別ができなかったのでしょう。
大きくなったら何になりたい?時代は変われど、こどもが大人からもっとも多く尋ねられる質問ではないでしょうか。将来は料理人になる。残念ながらその選択肢をこどもの頃の私は全く持ち合わせていませんでした。普通のサラリーマンとして社会に出てからも食べること飲むことは好きでも、それを作る側のことを真剣に考えたことはなかったような気がします。でも最近、包丁片手に台所に立ち料理を一品完成させる度に、これを家族だけに食べさせているのではもったいないのではなかろうか、なぜ私は板前やシェフになって世界の人たちをハッピーな気持ちにしてあげることを考えなかったのか、「時を戻そう」といったところであともどりできない過去を呪っています。料理は頭をつかいます。手際、段取りがよくなければいけません。創りあげた作品の色合い、器との調和、美的感覚も欠かせません。料理はアートでもあるといえるでしょう。いつも奥さんとの争点になるのですが、世界に著名な女流画家や女性シェフが少ないことからして、女の人は芸術的才能、感覚が男性より劣っているのではないかというのが私の持論です。有名人の発言なら炎上必至ですが無名人の持論なのでご勘弁を。また私が子供の頃にはあまり認知されていなかった職業にメイクアップアーティストがあります。役者さんや映画俳優の化粧を担当する化粧係・メークさんの呼称がお洒落になっただけかもしれませんが。残念な顔はそれなりに、それなりの顔は美しく、美しい人は絶世の美女へ、様々な化粧品や道具を駆使して指先だけで変貌させられるこの仕事にも私は最近魅かれています。修行時代には、できれば手をつけたくない顔にも化粧を施さなければならないこともあるでしょう。でもそうした試練を乗り越えテクニックに磨きをかけ、ひとたび名声を得てしまえば有名スターや著名人からのご指名が殺到、自分の手でさらに美しく創りあげたいと思う相手だけのオファーを受けることだって可能でしょう。料理にしろ人間の顔にしろ、第一印象は見た目で決まるのです。
どちらかというと手先が器用で細かい作業も苦手ではない私は両方の職種に向いているのかもしれません。デパートに行けばあまり混雑していない食器売場や調理用品売場、食材・調味料が豊富な地下の食料品売場を必ず歩きます。食品スーパーだって大好きです。美しい販売員さんがいるからというわけではなく様々なブランドが並ぶデパートの化粧品売場独特の臭いも決して嫌いではありません。一度あの売場のイスに座って選抜きの美容部員さんにメークを施してもらってもいいかなと思う私もいます。でもやはり今のように肌が緩んでいない時代の私の顔を自分自身の手でさらに美しく変身させてみたかったですが。

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