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おくりっぱなし(送りっ放し)=放送局 [何か変]

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私の通っていた小学校では5年生になるとクラブ活動に参加できました。私は新聞部に入りたかったのですが、第二希望とした郷土研究部への入部希望者が極めて少なかったため第一希望だった新聞部入りはご破算。第二希望に希望者が3桁に達した球技部と記していれば私は新聞部員になれたのですが後の祭りです。大学では上智大学文学部新聞学科を受験しました。私の学力からいったら浮き輪ひとつで太平洋をわたるようなもの。でも解答方法の大半がマークセンス式(印しをつけるだけ)であったことから「答えはそこに示されている。理解していなくても正解する可能性はゼロではない」と考え挑戦したのです。結果はマスコミと縁のない今の私をみればおわかりでしょう。
かつて球団買収表明、そして放送局株の買占め、衆院選での刺客などで話題を提供したホリエモン。当初からただの錬金術師にすぎない、粉飾決算の疑いもあると指摘する声はあったもののマスコミはそれを無視し、ぬるま湯につかりきっていた経営者たちの目を覚まさせた、証券取引に関する法整備の不備を認識させたなど、旧体制に立ち向かう時代のヒーローとして彼を取り上げていました。ところが証券取引法違反で彼の逮捕近しとなったらその報道はまさに掌返し。嫉妬なのか逮捕前から犯罪者扱いでした。この国でマスコミにもてあそばれた人が今までどれほどいたでしょう。疑惑だけで殺人者扱いされた人もいました。ワイドショーでは狙いを定めた人物を悪人に仕立て上げ、後を追い、関係者から当該人物に対する否定的なコメントを集めて流します。熱が冷めれば見向きもしなくなり、その後どうなったのかなどまったく伝えることもない。まさに放送局、送りっぱなしです。そしてまた新たなターゲットを作り出して番組を作る。事実を伝えるだけでなくストーリーにしてしまうところは今もひと昔前も変わらぬマスコミの悪いところです。まあ、そうした報道(といえるのかどうかわかりませんが)に興味を示し、影響される視聴者・読者がいることが日本のマスコミの暴走を許す要因でもあるのでしょうが。今の日本のマスコミには「ペンは剣よりも強し」この言葉の意味を正しく理解している方がもういないのかもしれません。
私が小学生の頃、朴大統領下の韓国は厳しい報道統制を受けていたそうです。政府の検閲があるので新聞は書きたいこともかけない。そうした中、私の記憶が正しければ東亜日報なる新聞社は、検閲で消されることは明らかなので1面の一部を初めからブランクにして発行したというニュースをききました。賢明な読者は我々がここに何を掲載したかったかを理解してくれるはずだと判断しての行動だったそうです。私は子供ながらにその新聞社の人たちは立派だなあと思いました。私が新聞部入部を目ざす引き金だったのかもしれません。

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