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脳裏に焼き付くお言葉 [楽]

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人は誰しも印象に残って覚えている言葉・フレーズがひとつやふたつあると思います。
中学の英語の授業中のこと。先生が問題の解答を何人かの生徒を指名して黒板に書かせました。私もそのうちのひとりです。冷静に考えてみれば「この回答はこうなる、なぜならば・・・・」と教えるのが先生のお仕事。自ら教えることなしに、生徒に丸投げするという行為は、自分の職務を放棄する卑しい行為ではないでしょうか。生徒がワンクッション入るので時間も無駄です。私たちが黒板に向かって慣れないチョークで横文字を記している間、先生は高台にある中学校の利点、教室から望める、相模湾、その先に浮かぶ大島でものんびり眺めていたのでしょう。全員が書き終えて席に着くと先生は教室後方窓際から黒板のある前方に歩を進めながら、記されたそれぞれの回答を吟味していました。黒板前に立つと「これを書いたのは誰だ?」と最初に私の回答を指さしながら言ったのです。私は中学入学直後のThis is a pen レベルの時代は英語で100点を取ったことがありますが、日本で生活する人間に英語は不要、日本にくる外国人が日本語を学ぶべきだ、という友人のお父さんの言葉に感銘し、自分が外国に行くことも生涯ないと考え英語に全く興味がなかったので正解であるわけがありません。先生の今日のストレス解消の矢面に立つことを覚悟しました。私が手をあげると「○○か」と私を呼び捨てにしたのです。英語の教師ならミスターぐらいつけろと思いましたが、次に思いがけない言葉が先生の口から発せられました。「○○は年をとってから大成するな」。さらにビンタが日常茶飯事だった先生にしては妙に穏やかで納得したような満足気な表情を浮かべているではありませんか。私が黒板に記した回答のアルファベットは、他のひとの描く文字の縦横3倍以上、黒板を横断するような馬鹿でかい字だったのです。もちろん回答に自信があったから大きな字で書いたわけではありません。後方に座る同級生が裸眼で問題なく読めるようにとの配慮からです。その後、私の珍回答で授業が和やかに展開したのか、回答の悪例として先生の授業進行に貢献したのかの記憶は全くありません。ただ先生のあのひとことが忘れられないのです。私は他人の印象に残るような言葉をこれまでに投げかけたことがあるのでしょうか、私から発せられた人を傷つける言葉を覚えている人は少なからず存在すると思いますが。
ところで還暦はとうにすぎましたが自分自身大成したという自覚がまだありません。いくつになったら大成するのか具体的な数字をあのとき確認しておくべきでした。

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