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世界でいちばん熱い夏 [楽]

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長い長~い梅雨というか雨季が終わったかと思ったら連日の猛暑。カラッとしたハワイの浜辺で天日干し、あるいは都会より少しは涼しい軽井沢の別荘の木陰で読書三昧といきたいところですが、今は不要不急の病院通いも控えろという意味不明なお触書がお上から発出される世の中。例年通りジトーっと家でプリプリ(プリンセスプリンセス)を聴きながら過ごしています。
2012年、8年前のクリスマス、その年1年間だけという期限付きで再結成されたそのプリプリのライブに奥さんとともに東京ドームに行きました。実は1996年の武道館での彼女たちの解散コンサートにも行きたかったのですがプラチナチケットだっただけに購入できず断念。後日発売されたDVD鑑賞で我慢しました。でも再結成を記念してその年の夏前に発売されたCDにチケットの優先購入権がついており抽選の結果見事に当選。12月初めに実物のチケットが届き十数年越しの夢が実現したわけです。
当日は当然1,2階のスタンド席は空席なしの超満員、そして普段は審判を入れても数人しか立つことのないグラウンド(アリーナ)上も数千人の観客と音響映像機材でぎっしりと埋まっていました。間もなく夢が現実になるという私と同じ思いでその場にいるに違いない観客たちの興奮が伝わり雰囲気は最高なのですが、ドームで覆われているため如何せん空気は最低最悪。埃でもまっているのか空気は澱みステージが霞んで見えるほどで今ならクラスター発生間違いなしの環境でした。
優先購入権を駆使して誰よりも早く席を確保できたにもかかわらず私たちに与えられた場所はバックネット裏、二階席の最上部。すなわちステージからもっとも遠い場所です。野球観戦ならすべてを見渡せる良い席といえるのでしょうがライブとなるとステージどころかステージ両サイドに設置されたスクリーンも双眼鏡を使わないとよく見えません。観客の平均年齢は40代半ば過ぎといったところでしょうか。実際私の席から前の観客を見下ろすと薄毛の人が目立ちましたから。
年齢層が高いだけに演奏が始まっても着席したままでいられるだろうと思っていたのですが世の中そんなに甘くなかった。彼女たちが登場した途端、スタンド席もアリーナ席も総立ちです。座っていたのでは前の人の背中しか見えないので終演までの3時間弱ずっと私も立っていました。しかし4万人を超える中高年の観客がスタンドを揺るがすほどジャンプし、一斉に拳を振り上げ声を張り上げる様は圧巻。私も立ち続けている疲れも忘れ鳥肌が立つほど興奮しました。
途中ステージから一番遠く、位置的にも一番高い場所から観ている私たち周辺を指さし「私たち昨日そこで記念写真撮ったよ」との気遣いを見せてくれた彼女たち。再々結成に含みのある言葉を残してはいましたが、いまだに実現してはいません。今度プリプリが姿を現すとき私はいくつになっていることか。もしかすると彼女たちの演奏をステージ上で誰に見つかることなく楽しめるかもしれません。そんな人?たちが浮遊していてステージ上は大混雑しているのかもしれませんが。
今でも私に元気をくれる「ダイヤモンド」の演奏を最後にステージから消えていったプリプリ。東京ドームとまではいかずとも大きな器にたくさんの音響・照明機材を投入したライブを催す側に一度はなりたかったと感じたクリスマスの夜のことを、世界でいちばん熱い夏の昼下がりに思い出しました。

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