一番偉い人へ by とんねるず

飢えている民を放置して核兵器開発に巨額を投じ続けた偉ーいお方の君臨する国。ミサイル発射の報のたびに混乱した周辺諸国をよそに発射を繰り返した偉ーいお方の君臨する国。大国の制裁や見苦しい罵り合いにも、耐え、応戦してきた偉ーいお方の君臨する国。そして突然愛想よくなって握手を求めてきた偉ーいお方の君臨する日本から近いけどとても遠い国。
握手に応じようとしているのか会談の場に大統領も登場する大国アメリカ。このニュースがアジアやアメリカ以外でどの程度のウエイトで報道されているのかはわかりません。しかし日本からしてみると今年の初めまでは何をしでかすかまったく読めない恐ろしい国だったのに、一瞬にして日本を置き去りにして米中ロと対等にわたり合う大国となった印象を持つのは私だけでしょうか。飢えている民を長期間放置したけれど核兵器を保有したことで米中ロと肩をならべる大国となり、非核化を盾に援助を取り付け、この先、民の暮らしを向上させることができたなら、彼は本当に偉ー人と呼ばれるにふさわしい人だったということなのでしょうか。
理解しがたいし納得できない。国命で隣国の民間機を爆破したり、偉ーいお方の兄弟を殺害したり、他国民を誘拐してスパイ教育にあたらせたりと、多くの人たちの一生を台無しにしてきた国が、どうしてある日突然大国のようになってしまうのでしょうか。核の力はそれほど偉大だということなのですか。目立たないけど真面目にずっと生活してしてきた人より、腕力で周囲に迷惑ばかりかけてきた暴れん坊が突如これからは暴力ふるわないようにするから欲しい時に欲しいだけのお菓子頂戴、そうしたらみんなと仲よくするからといったら、後者の方が前者より評価されてしまうのですか。
米朝会談の開催されるシンガポールにおける偉ーいお方の宿泊費を、昨年ノーベル平和賞を受賞したICAN（核兵器廃絶国際キャンペーン）が、平和賞の賞金から拠出してもよいと発言したとか。どうなっているのでしょうか。何か話がおかしくないですか。

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